ちしきよく。

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知らなくていいけど面白くてためになる理系雑学



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今日は「知ってても知らなくてもいいけど知ってるとちょっと面白いかもしれない雑学」についてまとめていきます。

 

ただ、2ちゃんねるでよくある「イチゴミルクの色素にはコチニールカイガラムシという虫が使われてる」みたいな一行スタイルじゃなくて、割と掘り下げていこう。

理系関係の知識です。

 

ちなみにこの記事で紹介する雑学の一部は、先日「乞食りs」「欲しいものリスト」から送っていただいた「理系の大疑問100」から抜粋したものです。まことにありがとうございます!!

 

トンネルを真下に掘り進め、地球の反対側に直接荷物を届けることは可能か?

ひとことで言うなら「理論上可能」ですね。

 

理論上としているのは、反対側まで貫通するようなトンネルを掘る技術がないから。

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陸上で人工的に真下に掘られた距離として最も長いのはコラ半島の掘削坑で、これが約12キロ。エベレストと富士山を足したぐらいの距離を掘っていると考えれば、だいぶ長いと言えるでしょう。

 

しかし、それが何なのだ?

 

地球は卵のようにいくつもの組織によってできてます。

下の画像をご覧ください。

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地殻、マントル、外核、内核の順。

12kmといえば、実はこのうちまだ「地殻」さえも貫通できていません。陸上は地殻が真下に約30~70kmのところなので、我々はまだマントルにさえたどり着いていないのです。

 

内核ともなれば、温度6000度、圧力は360GPa(10ギガパスカルでダイヤモンドが生成される)。これに耐えうるような機械をつくる技術は今の人類にない……ということはお察しください。

 

ですからあくまで「理論上」ということで。

詳しい計算は省きますが、トンネルを掘って中心からの距離がx[km]になったところでの万有引力を求めて運動方程式を立てて計算すると、周期がおよそ84分21秒、つまり、日本を出発した荷物がもう一度日本に帰りつくまで84分かかる計算になります。

 

ということは、片道は42分、うーん、速い!!

飛行機で行こうとするとおよそ半日かかりますから、とても速いでしょう。

 

ただし、当然ながら中心での速さも尋常ではなく、最も速いところでは秒速7910m、つまり音の速さの23倍(マッハ23)というとんでもない値。

アメリカで採用されている西側傑作の戦闘機F-22が出せる最高速度がマッハ2.4ということを考えれば、この大きさも実感できるでしょう。

 

当然荷物を入れるための箱は、マッハ23による摩擦熱、及び中心温度6000度に耐えうるものでなければなりませんが、そんな材料は炭化タンタルの融点4000度ぐらいしか考えつきません。炭化タンタルに入れて届けましょう。

 

※ここ摩擦熱じゃないです、id:nordschleifeさんのコメントによれば「断熱圧縮」(空気が圧縮されることで温度が上がっていく)で温度が上がるそうです、ご指摘ありがとうございます。

 

ですが、それで問題が解決するわけではない。

 

摩擦熱があるということは、当然ながら重力による位置エネルギーが、トンネルの中で恒常的に失われ続けるはず。つまり空気との摩擦熱がある限り、「本来地球の反対側にたどり着くはずの荷物が、トンネルの途中で止まり、また引き返してくる」ことを意味します。

 

※ここも摩擦熱じゃない……んだけども、たぶん落ち始めのときは空気による摩擦があるからエネルギーが保存されなくて引き返すのは確かそう……?どうなんだろ。

 

そうやって何度も何度も引き返しを繰り返した結果、荷物は中心部で止まってしまい、炭化タンタルの箱もろとも融けていく運命に。

 

いろんな試練を乗り越えても、結局荷物が地球の向こうにたどり着くことはないのでした。

 

飛行機はそもそもなぜ飛ぶの?

よく考えれば、あんな重そうなものが空を飛んでいること自体、科学を知らない人間にとっては「奇跡」以外のナニモノでもないでしょう。それでは現代日本人が説明できるかと言えば、微妙なところ。

なぜ飛行機が空を飛ぶのか、といえば、それはひとえに翼のおかげというほかありません。何をどう頑張っても、翼がもげた飛行機は絶対に飛ばないのです。

 

例えば飛行機の下のタイヤにより、飛行機を加速させ、時速250kmぐらいになったとしましょう(事実大型旅客機はそのぐらいの値のようです)。言い換えれば、時速250kmの風が、翼にあたるということ。ここで翼の構造を見てみましょう。

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こうやって見ると扁平なかたちのように思えますが、実際は

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このようになっています。この形がミソなのです。具体的には、翼の上と下の形の差が、わずかながら「空気の通り抜ける速さの差」を生み出します。このとき、上が速く下が遅ければ、空気の圧力はわずかに上のほうが低くなるわけです。

そうすると、その圧力で翼が「吸い寄せられる」形で、上に行こうとする。

 

もう一つ、あの大きな4基のジェットエンジンも、飛ぶための役割を担っています。前から空気を取り込み、後ろにすごい速度で流すことで、推進力としているのです。

 

2ちゃんねるでは「原理はわからないが飛んでいる」という説明がなされていますが、全くの嘘です。原理がわからないのに戦闘機なんかつくれるはずがない。

 

でも待て、そんな原理はどうでもいいから、鉄の塊が飛ぶ理由を教えてくれ!というせっかちな方のために、ちょっとした縮尺の計算をしましょう。

 

大型旅客機であるボーイング747-8は、Wikipediaによれば"全長は76.4m、全幅は68.5m、全高19.5m、最大離陸重量は440t"とのこと。最大離陸重量というのは、飛行機がギリギリ飛ぶことができる重さ、これを超えると安全に離陸できないよ、という値です。

 

さて、これを200分の1縮尺にしてみましょう。長さはそのまま200分の1、重さは体積に比例するので、200の3乗分の1にするのです。

すると、"全長38.2㎝、全幅34.25㎝、全高9.75㎝、最大離陸重量55g"となるはずです。

500ミリペットボトル2本分がだいたい40センチ、この長さにも関わらず板チョコ一枚分なので、実は非常に軽いことが想像いただけると思います。

 

鉄の塊と言いますが、アルミなどを用いたり、外壁を極力薄くしたりして、ちゃんと飛ぶようになってます。あれはあくまで見た目。実はすごく軽いというわけ。

イメージとしては「持ち手がアルミ製のコウモリ傘」でしょうか。

 

原子力とはそもそも何なのか?

www.chishikiyoku.com

 も合わせて読んでもらえると理解が深まります。

 

そもそも原子とは、目に見えないほど小さいながらも、宇宙の全てを形作っている偉大な存在です。ちょうど形に(無理やり)すると、こんな感じ。

 

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このリアルでわかりやすい図は

kozikokozirou.hatenablog.com

の記事、かこ(id:kozikokozirou)さんが描かれたものです。ようやく半年後ながらありがたく引用させていただきます!!

 

例えば手を細かくしていくと、皮膚の組織、組織をなすタンパク質、タンパク質をつくる分子、分子をつくる原子となります。電子顕微鏡なる特殊な顕微鏡で、ようやく見れます。

 

原子は宇宙に100種類余りあると言われ、水素原子が最も簡単なもの。身近な例でいえば炭素原子とか酸素原子とか。重さは原子によって違います。

 

さて、そんな原子ですが、実はとある原子群については、陽子*1とか中性子*2や、他の原子核*3と衝突すると、大量のエネルギーを放出しながら、他の原子になってしまいます。

これを「核分裂」と言います。

 

ここが普通の化学反応と違うところで、例えば黒鉛が燃えれば、空気中の酸素と反応し、

C+O2→CO2

という燃焼反応が起こるわけですが、反応の前後で原子の数や種類は変わりません。

核分裂はそもそも原子の種類自体が変わってしまうのです。

 

その「とある原子群」というのが、例えば重たい原子、ウランだったり、プルトニウムだったりするわけです。彼らはすごく不安定なので、他のものがぶつかってくると、すぐに別の原子になりながら、たくさんの熱を出すわけです。

 

原子力発電はこれを利用し、水に入った原子炉でこの反応を起こすことで、水を沸騰させ、蒸気によってタービンを回し、電気としています。

 

問題は「一度核分裂反応が進むと、反応が終わるまで反応が止まらない」ということであり、東日本大震災の原発では、うまくセーフティが働かない……という問題が起きました。

分裂と逆の「核融合」であれば、このような問題は起きないとされており、現在研究が進められています。

 

地平線までの距離ってどのぐらい?

実は中学数学で求めることが可能です。

下の図のように三角形を書き、

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このとき、OSとかOAが地球の半径、SHが人間の身長であるので、ピタゴラスの定理を用いれば、だいたいHAの長さは4600m(身長を1.7mとする)。つまりわずか4,5km先までしか見えないことになります。

もちろんこれは理想条件であり、霧が出ていたりすれば、もっと距離は短くなります。

また、東京スカイツリーの上なんかだと、もうちょっと長くなり、だいたい9kmぐらい先まで見えます。

山に登る前なんかに計算しておくと、面白いかもしれませんね。

 

こんな感じです。書いてて面白かったので、ぜひぜひシリーズ化しようかな。

ご清聴ありがとうございました。

 

 

*1:原子を構成する要素

*2:原子を以下略

*3:陽子+中性子