ちしきよく。

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読書という趣味について、勘違いされてること



あとで読む

 塾にいっぱいいるんですよ、読書に謎の敵対心がある子たち。

 

「読書は嫌いでやったことがない」という生徒さんはけっこういます。

全員がそうだとは言いません。うちの塾が「勉強があまりできない子ターゲット」という、塾の特性、母集団の話だとも思いますが、いるのは確かです。

 

そこで今回は「読書」という趣味について、なぜ嫌いだと思われているのか、どうすればいいのか、思うところを書きます。

 

読書は勘違いされている?

趣味が「読書」って人を見たときに、捉え方って2種類あるはずです。

一つ、「おっ、無難やな……」という捉え方。

そしてもう一つ、「うわー、出た。小難しい」という捉え方。

 

私の親は本を読まない(そんな両親からなぜ私が生まれたのかは不明)ので後者、私が読んでる本を後ろから盗み見て、苦虫をかみつぶすような顔をするわけですね。

読んでるの、小説なんですが。

 

私は前者です。読書って言っとけば外れがないし、誰も敵に回しませんから、模範的な解答だと思います。私もたまにそう答えます。

 

読書好き、読書に対し何の感情も抱かない人はいいにしろ、読書が嫌いでたまらなくて、説明書なんて読みたくなくて、書物なんてなくなればいいのに、なんて思っている人は、きっと読書について勘違いしているんじゃないかと。

 

そういう人に限ってインターネットの文章は読むから面白いもんです。出版されてるってだけで避けちゃうというのも、とてももったいないハナシなので、インターネットで広めていきます。

 

勘違いの原因

国語が苦手だった、ってのは大きいと思うんですね。

現代文の評論で点がとれない、あーあやっぱり国語なんてつまらないんだ。

読書だってきっとつまらないものにちがいない。

 

にがて意識があるように感じます。

ですが教科としての国語の読み方は、読書好きな人間からしても退屈で苦痛です。

 

ゲームとわりきって解いてましたけど、あれは二度とやりたくない。

あんなマルバツゲームなんて、*1小説に適用するもんじゃないですね。論述は点数が取れるから楽しかったけど。

 

それから学校の読書時間の「ラノベ禁止」も大きいと思います。

中学校で「山田悠介は駄目!」「ラノベは駄目!」という指令が出て、純粋な小説*2とかしか読んじゃいけなくなった、という話も、生徒さんから聞きました。

 

 

www.chishikiyoku.com

 

 

ラノベも本ですよ。趣味なんで何を読んでもいいと思います。

 

 

じゃあさっそく、書いていきます。

読書へのくわず嫌いをなくすのが目的です。

 

好きな本だけを読んでも構わない

ムズいというイメージが先行するのか「罪と罰」「伊豆の踊子」「金閣寺」みたいな、有名な文学を読もうとする人がいます。私の友人です。

 

彼は「うおおおおおおおっ!オレ、読書に目覚めた!!!!」なんて突然言い出したかと思うと、ツタヤで「タイトルは有名だけど読んだことがない」本をいっぱい買ってきました。

 

……アカン、それザセツするやつや。

 

小説なので前提は必要としないのですが、どうもこう、有名な文学って「……これホントに面白いの?」みたいなのもあります。読書好きの私でもそう思います。*3

 

始めたての人にはお勧めできません。

 

自分の好きな本を読みましょう。

タイトルを見て心ひかれたもの、絵が面白いもの、ストーリーが好きなもの。

好きなものだけ読んでても十分に趣味になるし、むしろそれこそが趣味です。

音楽と同じです。

好きなジャンルのやつだけ楽しんでも、大丈夫!

 

かたい文章を読むのが読書だ、という思い込みは早く捨てましょう。

 

「哲学のむずかしい本を読むのが趣味だ!」って人、むしろ少ないと思いません?

 

簡単な本でもいい

英語を学ぶとき、最初は簡単な本でやりますよね。

ロシア語を学ぶからといって、最初からドストエフスキーを、辞書を片手に読む人なんていないと思うんです。

何なら、児童向けの本でもいいと思います。そういうもんです。

 

小説、しかも文章がかたくるしくないものを勧めます。

有名な村上春樹さんはクセがあるので若干アレがアレです……。

 

浅暮三文さんの「10センチの空」はとても読みやすくて心温まりました。

 

空を「10センチだけ飛べる」大学生、それ以外に何の取り柄もない普通の大学生が、どうして自分が空を飛べるようになったのか、なぜ10センチだけなのか、という疑問に触れるうち、自分と向き合って、成長していくという話。

中学校の国語の教科書に一部が載ってて、全文読みたくて購入しました。

 

 

有川浩さんもおすすめです。恋愛小説なのですがラノベほど軽くなく、しっかり読みたい方に向いてます。「塩の街」とか設定聞くだけでワクワクしますよ。

大きな塩の塊が突然街に降ってきて、それから世界中の人間が塩になって固まって死んでいく病気を患い始める世界での恋愛。あれはケッサクでした。

 

 

学術的な本には手を出さないほうがいい

小説がいいと何度も勧めたのは、そうでない本はやはり難しいからです。

西田幾多郎「善の研究」なんて、哲学をすこし知ってる人なら読んだことがあるかもしれませんが、……まあ意味不明です。

 

前提となる知識があって初めて理解できる学術書は、手を出すとやけどします。

 

ただし、自分の好きな分野における学術書なら、興味が続いてよいかもしれません。

 

例えば洋楽が好きな人なら、Nona Reevesのボーカル西寺郷太さん*4の本を読むだとか、

生物学が好きなら、生命の脳の中に隠された神秘の時計、睡眠システムについての「時間の分子生物学」を読むとか。 

 

そうは言ってもやはり、気になる!名作を読んでみたい!哲学書を読みたい!という方は、まず入門書から入ってみましょう。

最初から「死に至る病」なんて読み始めた日にゃ、「関係」ってことばで頭が埋め尽くされて、哲学が嫌いになること必至ですよ。あれは冒頭だけだけど

 

哲学であれば「哲学ってなんだ」という書籍が(高校生レベルですが)わかりやすくて良かったです。

ジュニア新書とあるだけあり、ある程度かみ砕いた説明が行われています。

これまで哲学を知らない人でも、十分についていけます。

自分と他者、承認、スコラ哲学、エディプスコンプレックス、様々な用語について、歴史的な観点を踏まえて書かれた、哲学の入り口としてふさわしい本だと思います。

 

 

文学作品に関していえば、マンガですが、大掴源氏物語(おおつかみげんじものがたり)が非常に面白かったですね。源氏物語の登場人物を栗とか豆にして、四コマ漫画にしたもの。系図もちゃんと載ってます。

名前がさすとおり、全体像をつかむのにまさに最適!

 

前提知識を仕入れるにしても、工夫ひとつでどうにでもなるものです(実は私の尊敬するid:cj3029412さんの記事の紹介で知ったのです)(とても面白かったです)(これからもどうぞいろいろ教えてください)。

 

ツタヤ・図書館に足を運んでみる

面倒ですがこれは忘れちゃだめです。

便利な世の中になったもので、ネット通販が広まった現代日本ですが、本の手触り、文のスタイル、あらすじなどをおさえるには、やはり「実物を確かめる」以上の手段はありません。

いくら高評価が多くても、アマゾンとかで買った本がハズレだと泣きたくなります。

直感で「これだ!!」と思った本はだいたいハズレがないので、面倒でもちゃんと実物を見てから買うようにしましょう。

 

そう言いながらちゃんとリンク貼ってるのも憎たらしいですが……。

 

本屋に行って、興味がある・面白そうな本のタイトルをとりあえずメモだけしておき、数か月してからアマゾンで中古のものを買うのが安く済みます。

図書館でもいいのですが、どうも「2週間後までに読み終わらないと」という意識が邪魔して、本を楽しめないんですよね。

まあ、そこらへんは個人の好きにしてもらえれば。

 

飽きたらやめていい

最初から最後まで、一語一句落とさないように読むんだ!!

と、決意するのは自由ですが、たぶん挫折します。私も挫折します。

 

むしろ読書のうまい人ほど、大事な部分をつかんで読むのがうまいように感じます。

 

読書なんてハナクソほじりながら、トイレで出しながら、それぐらい適当でいいんです。なんとなく琴線に触れることばがあったらメモするぐらいで。

飽きたら読むのやめましょう。

正直、「飽きてまで読む価値のある本」はないと思います。

読書を趣味とする限り、第一目標は「読書じたいに飽きないこと」なんです。

 

ほかの本に手を出して構いません。ひとの心は移り変わりやすいもので、そのうちまた読みたくなるかもしれません。

 

結論

読書は いいぞ。

*1:評論はいいにせよ

*2:なんてのが定義不可能もう不毛

*3:逆に、初心者にそれを最初から読ませようとする人は、ただのマウント目的かお節介だ、って思ってても構わないぐらいです

*4:音楽史、とくに洋楽の研究の代表者である