ちしきよく。

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メルカリ現金・領収書・ICカード・特殊景品・オブジェ問題まとめ



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この記事を読んで書こうと思い立った。

 

最近何かと問題になっている、メルカリの出品問題。合法とは言えどまさに「法律にも穴はあるんだよなゴクリ」的すり抜けで、数多くの人間をうならせたのは記憶に新しい。

 

事態もそろそろ落ち着いてきた(大嘘)のでここらで一旦情報を整理し、私個人としての展望の予想をしてみようと思う。当たったら嬉しいな。

クレカの現金化

発端となったのはこのツイート。

 

「クレカの現金化」とは簡単に言えば次のようになる。

クレジットカードには二つの機能がある。

一つ目に、商品やサービスのお支払を現金でしない代わりに、後から払う「ショッピング」の機能。こっちで使う人が多いが。

二つ目に、お金を借りるための「キャッシング」の機能。

 

そして、それぞれ限度額が決まっている。これは当然、カード利用者がいくらでも使った挙句に自己破産……と、カード会社が損をしないようにするためのものであり、利用者が使い過ぎないようにするためのものでもある。(そのため学生は利用枠が少なかったりする)

 

しかしお金に困っている人は悠長なことを言っていられない。

 

キャッシング……つまりお金を借りる枠を最大限に利用してもまだ借金が返せないから、「クレカの現金化」……もとい「クレカのショッピング枠の現金化」という手段に走ることがある。本来なら買い物に使うはずの枠によって、現金を手に入れるのだ。

 

「ショッピング枠を使い、換金する」のだが、この際よく使われるのが「現金そのもの」だったり、「ボロっちい商品」だったりする。

どういうことかというと、こう決めておくのだ。

 

悪い人「お金にお困りでしょう。今なら5万5千円でこの5万円を差し上げます」

(悪い人は(手数料などを無視すれば)この差額5千円が儲けとして手元に入る)

借金マン「ほ、ほしい!下さい!クレカで払います!」

(この際、5万円を得るために5万5千円分の「ショッピング枠」を使う)

 

なぜこんなことをするかというと、端的に言えば「借金で首が回らないから」である。

来月までに10万額面通り返さなければならないのに、手元に現金がない。あと5万足りない。なんとしても5万円を捻出したいが、クレカのキャッシング枠は全部埋まっててもはや借りられない。銀行も融資してくれない。

 

……そうだ、悪い人さんから5万5千円で5万円を買えばいいのか!

 

しかし当然、この方法だと借金は雪ダルマ式に増え上がっていくことになる。再来月には5万円より多い5万5千円をどこからか払わねばならず、来月は5万5千円を6万円で買う……とすると、いつまで経っても借金は返済し終わらないのだ。

結局自己破産をいくらか遅くするだけであり、根本的な解決にはなっていない。

 

だがさっきも言ったように、彼らはそんな悠長なことを言っていられない。彼らによっては再来月の借金のことより、目の前のお金をどう返済するかのほうが大事なのだ。

当然ながら貧困層にこの問題を抱える人が多く、メルカリで現金を出品する奴らは貧困層にターゲットを絞っている。だから「貧困ビジネス」だ。

 

しかしクレカ会社はこんなことをされると困るから、だいたい規約に「ショッピング枠で現金を手に入れるのはやめてね」と言っている。違反するとカード利用が禁止されてしまう。違法ではないが、限りなくクロに近い。

 

 

当然のように今回の事例も2017年4月22日に規制されてしまった。

「現行貨幣の取引」を禁止したのだ。

以前は「記念硬貨とか取引したい」という意見を尊重し、現金のやり取りも可能だったのだが、さすがにこんな使い方をされてはたまらない、ということだろうか。

メルカリは「想定外の使い方だった」と述べてはいるが、いくらなんでも前もって対策できたのではないか。

 

ICカード問題

そうすると、その規制を華麗にすり抜けるマンが現れた。ICカード現金化問題である。

ICカード乗車券……SuicaやらPASMOやらの、改札を通るときにピッとするだけで勝手にお金が引き落とされる便利なアレが、メルカリに出品された。

Mercari suica

 

そして、このICカードには最初から1万円がチャージされている。

どうしてこんなことをするのか。理由は簡単だ。

「表向きICカードを出品しているけど、利用者の手にカードを渡し、自分で現金に換えてもらう」ためだ。チャージされている1万円を借金返済に充ててもらおうというのである。当然このICカードの取引額は1万円より多く、先ほどの事例、5万円を5万5千円でクレカで買うのと同じ。

つまり何だ、結局クレカによる現金購入とやってることは変わらない。

 

なぜこんなめんどい形にしたかといえばそりゃあ当然、「メルカリ側が現行貨幣の取引を禁止したから」だ。貨幣じゃないならチャージしとけばいい!という逆転の発想で、見事すり抜けた。

 

これ、チャージされてなくても文句が言えないというか、詐欺の温床になっている気もするが。怖いなあ。

 

しかしこれもまた規制されてしまった。

 

同じくして出品されていたのが、パチンコの特殊景品だ。数は少ないながら、なかなかのアイデアだと思う。

 

特殊景品問題

日本のパチンコはやや特殊で、パチンコの店内で換金すると賭博罪に当たり捕まってしまうため、店の外に換金所(景品交換所)なるものを設け、そこでお金に換える……ということをしている。

 

一応パチンコ店と景品交換所は「お互いに癒着関係がない」というタテマエではあるが、パチンコ屋のすぐ隣に交換所があったりするから、まああくまで法律の穴をつくためのものなのだろう。

 

このとき、店の中で渡される景品が特殊景品だ。

「特殊景品」の画像検索結果

当然そのまま使ってもいいのだが、これを交換所に持っていくことで、現金に換えてくれる。

これがパチンコでの儲けとなる。

まあカジノで使うチップみたいなもんだと思えばいい。

 

 

メルカリで特殊景品が出品されていたとはどういうことか。

メルカリで買った特殊景品を交換所に持っていくことで、お金に換えてしまおう!というのである。

何度も言うが、結局クレカによる現金落札とやってることは変わらない。

しかも、「レシートがないと換金できない」店もあるらしいから、結局無知につけ込んだビジネスなのも変わらない。

 

(個人的には、パチンコの三店方式じたいがもはやただの法の抜け道にしかなっていないので、これも一気にやっつけちゃってほしいと思うが)

 

当然これもメルカリによって規制された。

 

魚のオブジェ問題

そうするともはや天才が考えたとしか言えない商品が出品されてしまった。

 

 値段は59000円だが、1万円をただ魚の形に折っただけのもの。折り方が地味に上手い。

これで本当に1万円しか来なくても(ガラクタ同然のマジモノの魚のオブジェが来ても)文句は言えない。この発想をした人間の頭の中を覗いてみたい。

 

f:id:zetakun:20170429134730p:plain

(お札 折り紙 で検索)

 

もしかしたら流行に乗っただけの人なのかもしれないが、これを真に受けて買ってしまう人間もいないとは限らず、手法はかなり悪質だ。

折ったとはいえ現行貨幣なので当然メルカリの規約違反になるだろう。

 

領収書問題

クレカの現金化とは少し違う問題だが、領収書もメルカリで販売されていた。

「メルカリ 領収書」の画像検索結果

 

まあすごく簡単に言えば、あなたが仮にある商品を1000万円で仕入れて1500万で売ったとしよう。本来ならば稼いだ1500万全てに対して税がかかってしまうはずだけど、それを防ぐのが「経費」。

このとき「商品を売るためにどーしても必要なお金」のことを経費という。

まず仕入れ値の1000万円は経費。商品がないと売れないからね。

他にも、電話代とか輸送費とか出張費とかその他もろもろ、売るために使ったお金を経費とすることができる。もちろん何でも経費にできるわけではない。

ちなみに、経費にすることを「経費で落とす」という。

 

売上から経費を引いたものだけに税がかかる。

つまり、次の図のようになる。

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本来だと1500万全部に税がかかるはずだけど、商品を売るためにどうしても必要なお金を「経費」とすることで、1500万からいろいろ引いて残った分にしか税がかからなくなる。

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ということは、本来使っていないお金を「経費」として出すことで、自分が払うはずだった税を逃れることもまた可能になってしまうわけだが、これは当然法律で禁止されている。まあいわば「脱税行為」になる。

 

だから、領収書を買って出すことで、脱税ができてしまうのではないか、ということだ。現金化とは違うが、どうにかして金を稼ぎたい・金を得たい人間の闇の心理が表れている面では共通だろう。

 

これも規制されている。

購入は当然として、出品も所得税法違反の幇助でたぶん税務署が来るだろう。 

※欄で指摘がありましたが、売ること自体は一応「罪にはならない」みたいです。

ただ目的はほとんど真っ黒で、対策されてもおかしくはない……と思います。

キャッシュバック問題

だが彼らはまだまだ諦めない。現金の形で直接取引するのが駄目ならと、今度はキャッシュバックキャンペーンを始めてしまった。

メルカリ 現金取引

キャッシュバックというのは、何かを購入したり、サービスに入ったりすると、その時の費用の一部が現金で戻ってくる、というものだ。cash(現金)がbackする(戻る)からこう呼ばれていて、れっきとした外来語。

 

だがこれを真に受けて「なるほど効果のあるパワーストーンなのだな」と思ってはいけない。ただパワーストーンを売るだけなら、1万円キャッシュバックなんて形にせず、最初から3500円で売れば済む話なのだから。

要するに、「パワーストーンの販売」は建前、表向きの理由で、実際はクレカの現金化である。まーた出た。

 

たぶん規制されはするのだろうが、これらの事例をみてわかるように、「天才たちとメルカリのいたちごっこ」になってしまっていて、規制が根本的な解決にはつながっていない。

これから起こりそうなことを予測してみようと思う。

 

起こり得る問題

「宝くじ当選券」によるクレカ現金化

宝くじの当選券を売り場に持っていくことで、現金化するというもの。

例えば1万円当選くじをメルカリに1万2000円で出品し、差額の2000円を儲けとして得る。

しかしこれは当選金付証票法で禁止されているから、それを知らない人はやるだろうと思う。(やる前にちゃんと調べるのだろうけど)

第六条  当せん金付証票の作成、売りさばきその他発売及び当せん金品の支払又は交付(以下「当せん金付証票の発売等」という。)については、都道府県知事又は特定市の市長は、当せん金付証票の発売等の事務のうち都道府県又は特定市が自ら行うものを除き、銀行その他政令で定める金融機関(以下「銀行等」という。)の申請により、その事務をこれに委託して取り扱わせることができる。

7  何人も、当せん金付証票を転売してはならない。

 

第十八条  次の各号のいずれかに該当する者は、これを十年以下の懲役又は、百万円以下の罰金に処する。
一  第六条第七項の規定に違反し、当せん金付証票を転売した者
二  第十一条第一項の規定に違反し、当せん金品を支払い、若しくは交付し、又は受領した者

 

 

やろうと思ってた人はやめましょう。

 

場所を移した現金化

ヤフオクでも25日付けで電子マネーや金券の取引を「不適切だと判断した場合」削除すると言っているが、おそらくこの類の取引はネットからなくならないだろう。

きっとメルカリで全面禁止にされれば、その他のオークションサイトで取引が始まるに違いない。(もう始まってるかも)

 

なぜなら、いつの世にも金に困る人たちと、その人たちを甘い言葉で誘って金をふんだくる人たちが尽きないからだ。

前者はどんなことをしてでも眼前の金を得たい、後者はどんなことをしてでも金を取りたい。もともとそのために手段を選ばない両者が取引していたのだから、これは「メルカリ利用者層全体が頭悪いから」起こったのではないと思う。(本当に頭悪いかどうかはこの際関係ない)

むしろ、メルカリが対策してなかったからこそ、目を付けられてしまったのだと考える方が自然だ。そして、このような闇取引がメルカリによって皮肉にも露見してしまった。だから今ようやく騒ぎ立てられている。

 

しかも、クレカの現金化自体はそんなに物珍しい現象ではなかった。元々の商売原理は10年前からあったそうだ。

店の広告などに書いてあるのをたまに見るぐらいには有名で、いわゆる「金にあくどい若者」と「無知な人」モデルというよりは、10年前にクレカの現金化が問題になっていた世代の人たちがその手法をメルカリに応用した、と考えた方がいいかも。

 

メルカリでないから大丈夫なんて保証はどこにもなく、他のサイトでも常に目を見張らす必要があるのは間違いない。

 

不良品を売りつけたことにし、返金制度を使う

簡単のため手数料は考慮しないが。

商品Aを1万2000円で出品する。注意欄にこう書いておく。

「この商品は不良品ですので、お手元に届きましたら返金いたします」と。

そうして1万円を簡易書留で返金すれば、1万円を1万2000円で購入したことになる。

まあ「クレカの現金化」だ。またかよ。

 

問題はメルカリ運営にこれを悟られないようにすること(規約上、返金はメルカリ運営を通じて行う必要があり、口座を教え合う行為は禁止されている)だけど、面倒なので考えない。まあ天才だからうまくやるんじゃないかな。

……というかここに書いちゃったら幇助になるしやめといたほうがいいか。

 

 

素人が容易く介入できる闇ビジネス

いろんな記事を見てもあまり書かれていないが、この件の本当の問題点は「世の中にはこんなに切羽詰まった人がいる」ということではなく、むしろ「今まで裏でやられてきた商売に、素人が簡単に手出しできるようになった」事だと思う。

 

ほんの少しのアイデアと覚悟さえあれば、借金で首が5度も回らない貧困者たちを相手取って、誰しもががめついビジネスを始めることができる、と判明したのだ。

そして先ほども言ったように、これはメルカリだけの問題ではないし、これらが規制されたから万事解決!って話でもない。

 

だからこそ、いたちごっこにならない根本的な対策が必要になるのだが、なかなかうまくいっていない。

私も思いつかない。あまり規制しすぎると窮屈になって、利用者たちが逃げてしまう恐れもあるし、規制を続けたとて手法がややこしくなり、結局取り締まれなくなる可能性だってある。

「根本的な対策を」とことばで叩くのは自由だし楽だけど、そんな手法がないのが実情だ。

 

きっとこれからもクレカの現金化という手法は品と形を変えて生き残っていくだろうし、ネットオークション業界でいえば、法律を整備して、警察が介入でもしない限り、その芽は摘み取られないだろう。

それまでには長い時間を要するから、企業がいたちごっこで対策するしかないのかもしれないが。

 

手助けなんかではない

クレカ現金化のビジネスを「手助け」と呼ぶ人もたまにいるが、むしろ真逆だ。

やり口は自分が儲けを得るために相手の借金を増やしているにすぎず、借金者が地獄に行くのを後に延ばす代わりに、より酷い地獄に行くことを「手助け」しているようにしか思えない。

到底こんな方法が許されてはならないだろう。

 

それならまだ離婚届を300円で売ったほうが、(多少がめつさはあるが)誰も困らないというものだ。

というわけで、皆さんの認識を少し整理できたなら幸せである。

 

さーて、違反している商品の通報に戻りますか。

 

 

追記:「金」が取引されていた。

メルカリ 金正恩

「勝手にミサイル打ちます。」