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ちしきよく。

雑多系ブログ。みなさんの「何かを知りたい!」という欲を叶えましょう。

ノーベル賞を大隅教授がとったけど、結局オートファジーって何よ?



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オートファジーとは何ぞや?わかりやすく解説します

どうも。ぜーたです。同じ日本人として誇らしい(私は何も、成し遂げてないわけですが)ニュースがこちら。

www.asahi.com

ですが、文学賞や平和賞のような「一体どういう業績を成し遂げて受賞したのか」

がよくわからないのが理系の研究分野。そこで今回、その業績についてまとめ、できるだけわかりやすく解説してみました。

 

その前に、基本的な用語の確認や説明をさせてください。

 

生物は何でできているか

まず皆さん、自分の手の平を見てみましょう。

 

てーのひらをーたいようにー

すかしてみーれーばー

まーっかにながーれる

ぼくのちーしーおー

 

見えました?自分の手のひらが一体何でできているのか。見えないですよね。見えたらすごいですよ。見えたらあなたはたぶん明日には研究機関か眼科かのどっちかに行っているはずです。

そう、手の平を構成する「細胞」と呼ばれるものはぜーったい目に見えないぐらい小さいわけです。細胞って言葉ぐらい聞いたことがあるでしょう。細胞とは、

生物を成り立たせる小さい部屋

のようなものです。細胞を表す英語の"cell"はギリシャ語で「小さな部屋」という意味があります。

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(wikipedia「細胞」より引用)

細胞はいろんな機能を持つ部位によって成り立っています。まあその話は後日しようじゃありませんか。

とりあえず、我々の体は細胞によって成り立っていて、普通、細胞というのはめちゃくちゃ小さいことをわかってもらえれば、ここでは大丈夫です。

 

アミノ酸とタンパク質とDNAの関係

で、これを聞いたカンの鋭い子がこう言うわけです。

じゃあ細胞って何でできてるの?

私は少し間をおいて、ため息をつきながらこう答えるわけです。

君のような勘のいいガキは嫌いだよ

と。

私がこれから話そうとしているのはそれについて。生物が細胞でできているとわかったなら、じゃあ細胞はどうやってできているか知りたくなるのが人間というもの。

大丈夫、ちゃんと説明しますから。

 

細胞はタンパク質でできています。タンパク質という名前は聞いたことがあるでしょうが、タンパク質によって細胞が成り立っているとは知らない人も多いかも。

タンパク質とは何か……と聞かれれば結構難しいのですが、肉や魚、卵、大豆などにいっぱい含まれている成分の一つで、生き物のほとんどの部位の健康をつかさどる大事な栄養素の一つ。だからとらないと死にます。

でも大丈夫、あなたが日本に生きる限り、(相当な無理をしない限り)タンパク質をとらずに生活するなんてことありませんから。

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この写真の上のやつ、全部食べずに生活とか……できないですよね?

 

じゃあタンパク質はどうやってできているか?というと、アミノ酸

まーた新しい単語出てきた。もううんざりしてるでしょうがお付き合いください。

アミノ酸もまた、体を成り立たせるのに大切な栄養素です。

一番単純なアミノ酸はコレ。

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グリシンといいます。ですがこのほかにも数十種類のアミノ酸があり、それらが

数十個集まってタンパク質を成り立たせています。

んでんで、さらに続きますよ。

アミノ酸はじゃあどうやって作られるか?というと、

DNAにくっついてる塩基

が、

アミノ酸の種類を指定

して作られるわけです。

もうわからんくなってきた人、挙手。私もわけわからん。

ですからお得意の図でまとめる作戦に出ます。

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はい。この図をご覧ください。これがいわゆるDNA

と呼ばれるものです。名前ぐらいは聞くでしょう。

DNAはちゃんとした名前を

デオキシリボ核酸と言います。これはどうでもいいんですが。

そして、DNAはめちゃくちゃたくさんの「ヌクレオチド」によって成り立ってます。このヌクレオチドは「糖」と「リン酸」と「塩基」を持ってます。糖やリン酸はどうでもいいんですが、塩基という言葉には注目しておきましょう。

上の図にも書いてありますが、階段みたいな緑・白・赤・オレンジの4つ。

これが塩基です。塩基にはアデニン・チミン・グアニン・シトシンの4種類があり、

この4種類の組み合わせによりアミノ酸が指定されます。組み合わせは3つで1組。これをコドンといいます。

 

アデニンをA、チミンをT、グアニンをG、シトシンをCと表すことにします。DNAに関していえば、すべての塩基はこの4種類だけでできています。

例えば、DNAの上に、

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という並びの塩基があったとしましょう。

このとき、これを最初から3つ1組でくくっていきます。

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このとき、四角で囲まれた部分が一組になって、アミノ酸を一つずつ指定します。

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こんな感じですね。この情報がリボソームというところで解読され、アミノ酸がつくられていきます。

で、これから今までの話をまとめると、

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こういう風に指定されたアミノ酸が20個あつまり、タンパク質1つを成り立たせています。

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タンパク質が無数に集まって、ようやく細胞が1個出来上がります。

そして、この細胞の数十兆個の集まり(人間で言えばおよそ60兆と言われる)が生物を成り立たせているわけです。

 

……え、すごい。

皆さんはまったく実感してませんが、毎日こういう営みが体の中で起こってるんですよ。まあ実感したらしたで怖いけど。

「あ、今3つで1組になった!」

「あ、今1個タンパク質ができた!」

なんて思っていたら気が狂ってしまいそう。

 

今までのまとめをしておきますよ。

人間の体にはDNA(デオキシリボ核酸)という物質がある

DNAはたくさんのヌクレオチドが集まってできている

ヌクレオチドは塩基という物質を含み、塩基3つがアミノ酸1つを指定する

アミノ酸が20個集まって1つのタンパク質を作る

タンパク質が多数集まって細胞を作る

細胞が無数に集まって生物の体が成り立っている

 

以上です。ここからが本題。オートファジーとはいったいなんぞや?という話です。

オートファジーで自分を食べる(至言)

さあ、ここまでの話についてきた人なら、もう誰もがオートファジーとは何か?という疑問を解決することができます。

オートファジーとは簡単に言えば「自分を食べる」こと。

自分の腕をむしゃむしゃ食べるわけじゃないですよ。大隅教授はそんな変な人じゃない……

と、思います。というかそういう話ってAdsense的に大丈夫なのか

自分というのは細胞のことですね。細胞を食べるんですよ。

しかし食べるといっても2種類あります。

劣化した細胞を食べ、新しい細胞に生まれ変わらせる

飢餓状態で、自分の細胞を食べ、分解して栄養にする

上のほうは穏やかな自食ですが、下はちょっと過激ですね。

下のほうは読んで字の通りです。何も食べないと生物は生きていけないので、自分の細胞(=多数のタンパク質=無数のアミノ酸)を分解してアミノ酸を得、それを栄養にするのですね。もちろんこれは緊急時の応急処置みたいなもので、食べ物をとらないとアミノ酸の総和は減っていくわけですから、そのままだと死んでしまいます。ロボットが燃料を切らして動かなくなるのに対し、生物は少しくらいは何も食べずに生きていけるというのもすごいですが。

問題は上のほうですね。劣化とは何ぞや?という話です。

長生きしている細胞は、1人の人間と同じように歳をとり、その結果劣化してしまいます。他の細胞に比べて機能が働きにくくなるんです。こういうものを放っておくと全体としてのパフォーマンスが低下してしまうので、リソソームという部分が細胞を取り込み、解かし、新しく細胞をつくるための材料……すなわちアミノ酸にします。

例えば東京大学の水島研究室によれば、神経細胞のオートファジーをできなくされたマウスは、劣化した細胞が分解されず、障害が生まれたとか。エグいことしやがる……

酵母から人間まで、すべての真核生物(核という部位を細胞に持つ生物)に備わっており、この機構をちゃんと解明したのが彼……大隅教授なのです!

オートファジーは生物のリサイクル施設

ちなみに、オートファジー自体は毎日起こっています。

 人間が一日に摂取するタンパク質はおよそ70~80グラム。それに対し、体内で作られているタンパク質は180グラムにも上ります。

じゃあ残りの足りない部分をどこから調達してきているのかというと、オートファジーです。古いタンパク質を一度アミノ酸に分解して、またアミノ酸からタンパク質にすることによって、リサイクルを行っているのです。オートファジーにより、自分が合成した量とほぼ同じ量のタンパク質が分解されています。

めちゃくちゃ効率ええやんけ!!

まさに自然のリサイクル施設です。人間が作り出す循環社会よりだいぶ。

 

でも、こんなのをどうやって解明するんでしょうね?大隅教授は酵母菌を使ったらしいですが……肝心の具体的な研究内容はやっぱり理解が難しい。そのうちやります。(というやらないフラグを立てておく)