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なぜ素数?素数セミのふしぎ



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記念すべき第一回目の投稿は「素数ゼミ」についてです。

 

素数ゼミって何だろう?

素数ゼミとは、13年、17年周期で大発生するセミのことで、周期的に大発生することから周期ゼミとも呼ばれます。不思議だと思いませんか、13,17年というなんとも中途半端な周期に大量発生するなんて!

 

素数(中学数学の復習)

一応、素数について説明しておきます。素数というのは

「1とその数自身以外のどの自然数(正の整数)で割り切れない整数」

のことです。たとえば6は2とか3で割り切れるので素数ではありません。13はどうでしょうか。13と1以外では13を割り切ることができませんね。よって13は素数なのです。17も同じです。ここまでは中学校の復習ですよ。

そろそろ皆さんも気になっている頃でしょう。どうして素数の年に都合よく繁殖するのか?と。

生存に有利な素数ゼミくんたち

答えは「種を残すのに有利だから

当然だって?当然です。全ての生き物は種の繁栄のために生きてるんですから。

なぜ素数なのかという根本的問いに答えるその前に、発生の周期と捕食について説明しておきます。

4年ごとに大量発生するセミ、6年ごとに大量発生する捕食者(セミの天敵)がいたとしましょう。今年彼らが同時に大量発生したとすると、今から4年、8年、12年、16年、20年にセミが大量発生します。対して捕食者は、6年目、12年目、18年目、24年目に大量発生します。  何かお気づきはありませんか?そう、12年目と24年目に両方が大量発生します。このとき残念ながらセミはたくさん食べられてしまいます。12年目にしてセミはたくさん食べられてしまいました。

最小公倍数に見るカラクリ

さて、小学校で習った覚えがあるでしょうか。最小公倍数という言葉を。この言葉が素数ゼミの話ではだいぶ重要になってきます。忘れてしまった方のために、復習をしておきましょう。たとえば3と4の最小公倍数と言われた場合、  「3の倍数でもあり、4の倍数でもある最小の正の整数」を意味します。つまり……12です!  (公はおおやけ、つまり共通するという意味です。公倍数は共通する倍数という意味だということがわかりますね) 

では4と6の最小公倍数は何でしょうか?答えは12です。

突然になんか変な用語出てきたぞ……と思わないでください。カンのいい方ならもう気づいているでしょうが、

最小公倍数は捕食の周期を表しています。

つまり、3年に1度大発生するセミと、4年に1度大発生する天敵がいた場合、セミと天敵が一緒の年に繁殖するのは

3と4の最小公倍数である12(12年目)ということになります。

 

それでは本題です。

 

別の例として、13年で大量発生するセミと、6年で大量発生する捕食者がいたとします。  このとき、両者が同じタイミングで大量発生するのは何年後でしょうか? 

ちょっと頭の中で計算してみてください。

…………答えは78年、さっきと比べて大分長くなりました!

セミが長いこと食べられずにすむようです。これは伏線になっています。

 

ちなみに……

大量発生の周期で考えるのが難しいなら、4秒でコースを1周するAの列車と、6秒でコースを1周するBの列車で考えると楽ですよ。0秒目に二つが同時に出発し、その後スタート地点に同じタイミングで着くのは何秒目でしょうか。

4秒目……Aが1回目にスタート地点に戻ってくる、Bは戻ってない

6秒目……Bが1回目にスタート地点に戻ってくる、Aは戻ってない

8秒目……Aが2回目にスタート地点に戻ってくる、Bは戻ってない

12秒目……Aが3回目にスタート地点に戻る。Bも2回目にスタート地点に戻る。

スタート地点というのが、セミの話でいう「両方とも大量発生する周期」になるわけです。

 

どうして13や17で大量発生するの?

さて大きな疑問、「どうして13年、17年ごとにセミが大量発生するのか」という問題がまだ残ったままですね。その答えにズバリ回答しておきます。

素数どうし、または、素数でない数と素数の組み合わせでは、

最小公倍数が比較的大きくなるから(=天敵となるべく被らずに繁殖できる)

なのです。

抽象的な話なので、図を使って説明しますね。マスの中にセミの繁殖年と捕食者の繁殖年を書いていきます。1個目のマスが1年目、2個目のマスが2年目……というように見ます。

改行は10の倍数です。

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(セミ4年周期、捕食者6年周期、初めて一致するのは12年目)

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(セミ13年、捕食者6年、初めて一致するのは78年目)

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(セミ17年、捕食者6年、初めて一致するのは102年目)

何もない年=□、セミの年=セ、捕食者の年=捕、両方一致=◇で表してます。見ていただければわかる通り、片方が素数の時はなかなか両者がそろわないのです。 4と6では公倍数が小さくなり、13と6、17と6では大きくなることが、図でわかったでしょうか?

つまり、捕食者の大量発生になるべく遭わなくてすむように、わざと13年や17年という半端な数にしているのです!

すごいですね、セミさん。

※実はこの表現は半分間違ってます。どこが間違ってるのかは次回。